■ 【人生とお金】 「保険」と「共済」の違いについて
保障(補償)の機能はどちらも変わりません。 多数の人がお金を負担し合い、病気やケガ、偶然の事故などにあった人に、 一定のお金を給付する相互扶助の仕組みは同じですが、異なる点もあります。 ■ 取り扱い金融機関 保険は、生命保険会社や損害保険会社で取り扱われています。 一方、共済を取り扱う団体は数多くあります。 中でもよく知られている「四大共済」とは、 全国農業共同組合連合会(JA)、全国労働者共済生活共同組合連合会(全労済)、 都道府県民共済の全国生活協同組合連合会、COOP共済の 日本生活協同組合連合会を指します。 他にも、地方自治体や労働組合、学校などが運営する共済があります。 ■ 監督官庁 生損保会社の監督官庁はいずれも金融庁であるのに対し、共済は統一ではありません。 JA共済は農林水産省、全労済や都道府県民共済、COOP共済は厚生労働省となっています。 また共済は、 根拠法(=それぞれの共済における妥当性の根拠になる各法令)に基づいて運営されていますが、 これまで根拠法のない無認可共済が数多くありました。 しかし、平成18年4月の保険業法改正により、「少額短期保険業制度」が導入され、 多くの無認可共済が、少額短期保険業者として引き続き業務を行うか (金融庁監督の下、保険業法の規制を受ける)、あるいは契約を移転するなどして 廃業するかといった対応をしなければならなくなりました。 平成20年4 月以降は、無認可共済による新規募集はできなくなっています。 ■ 加入者 保険会社は営利目的の会社組織であり、不特定多数を対象に保険募集できるのに対し、 共済は非営利団体で、特定の組合員やその家族などが主な対象となっています。 ■ セーフティネット 生命保険には「生命保険契約者保護機構」、損害保険には「損害保険契約者保護機構」があり、 生損保会社が万一破綻などした場合、一定の割合で保険契約が補償されます。 一方、共済にはこのようなセーフティネットはありません。 (日本FP協会「くらしとお金の知識」より)
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