■ 【賢者的考察】 「サプリメントの活用方法」
皆様こんにちは。 めっきり寒くなって参りましたね。 既に初雪を観測するところも出てくる昨今、 体調を充分と管理のうえ、今冬も元気に過ごして参りましょう。 さて、体調管理いえば、休息と同時に、栄養摂取も重要なのは 皆様ご存知のとおりですね。 忙しい皆さんや現代社会では、栄養補助食品「サプリメント」も浸透し、充実しております。 では、このサプリメントをどう活用してゆくのが良いか、今回はこの「サプリ」について考察しましょう。 まずは、「サプリだけの生活」を実践している人もいるそうで、その方の生活の様子を見てみましょう。 その方の生活は、手の平に山ほどサプリを乗せて、1日3回ゴクリ。 必要な栄養素だけを取ることができ、高カ ロリーな食事とは無縁のため、スリムな体型を維持できる。 しかも、老化に逆らうサプリを活用すれば、いくつになっても若さを保つことも可能かもし れない。 サプリは手軽に飲めるし、食事の時間を仕事や趣味への時間として振り分けることもできるだろう。 体型の維持や必要な栄養素を効率的に摂取できる「サプリ生活」は、まさにいいこと尽くめとお考えです。 では実際、そのような生活は、いいこと尽くめなのでしょうか。 東海大学医学部付属東京病院の研究では、下記のように示しています。 「病気などで食事が取れない方が、点滴だけで生命を維持できるように、人間の体は、たとえば、 タンパク質、脂質、炭水化物を飲料で取り、ビタミン、 ミネラルなどをサプリメントで取って、 必須の栄養素がすべて補えてしまえば、それだけで日常生活は維持できます。 ただし、それはおススメしません。」とのこと。 その理由として、食事を取らないことでの咀嚼(そしゃく)力低下への懸念をあげています。 咀嚼は、食べ物を単にかみ砕くだけでなく、唾液を分泌して口の中 を洗浄し、消化液の分泌や脳への 刺激など、さまざまな役割を持ち、単にサプリを飲み込むような生活を続けていると、長い目で見て、 咀嚼力の低下に 伴う弊害に結び付く可能性があるためだとしています。 さらに、サプリだけの生活による偏った栄養素の過剰摂取や、腸を使わないことによる免疫力の低下も 問題となるなど、栄養面よりも、食事する行為が省略されることによる悪影響が問題とのこと。 加えて、健康に関心の高い人は、さまざまなサプリを日常的に活用しているため、摂取のし過ぎによる 悪影響も指摘しています。 例えば、ビタミンAを過剰に摂取すれば、下痢や肝機能障害、倦怠感、皮膚障害などに結び付き、 ビタミンDは、肝機能障害や嘔吐、倦怠感、さらには尿路結石や 腎臓障害、高血圧など。 AとDの過剰摂取による身体症状は様々で、場合によっては死に至る恐れもあるから注意が必要とし、 ビタミンEは、過剰摂取で骨 の中がスカスカになる骨粗鬆症のリスクが高まるとのことです。 つまり、栄養不足を補うサプリだが、「あれもこれも」と飲んでいるうちに過剰摂取に陥り、結果、 健康を害することにもなりかねないことが問題であるとしています。 しかし、飲み会前にはドリンク 剤を飲んで、翌朝スッキリという人もいるなど、サプリを活用する人が 多いのも実情。 では、日常生活でどうサプリと付き合えばよいのでしょうか。 同病院いわく、 「一般的に飲酒の前にウコンを飲むと二日酔いになりにくいと言われていますが、その効能効果の 科学的根拠は乏しい。肝臓が悪い人がウコンを飲むと逆 に肝機能が悪化することもあります。 若い世代の方は、サプリの活用よりもバランスのよい食事を取ることを考えてください。 食事だけでも、体に必要な栄養素 を補うことは十分可能です」とのこと。 確かにそれはそうでしょう。しかし、例えば、目に効くといわれるブルーベリーや、肌によいとされる コラーゲンなど、健康にプラスアルファになりそうなサプリは、山ほど店頭に並んでいますよね。 グッと我慢と言いたいけれど、サプリ生活に慣れると、飲まないとなんだか元気が出ない気がします。 それに対し、 「健康の基本はバランスのよい食生活です。若い頃から食生活に注意することによって、中高年に なっても健康の維持が可能といえます。食生活の見直し をしたうえで、サプリを活用するならば、 1、2種類にとどめましょう。飲みすぎはよくない。複数の併用は過剰摂取になりかねない」とのこと。 現代社会のニーズに相まって、健康をサポートしてくれるサプリメントですが、 使用方法や用量については、今一度、自身で考えてみる必要がありそうですね。
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