■ 【賢者的考察】 「グローバル社会において必要な能力とは」
 
  みなさん、こんにちは。

  さて今回の「賢者的考察」では、ある記事をご紹介したいと思います。

  当該記事は、「10年後も食えるソフトスキル」というお題で、なにやら焦燥感を掻き立てられるように
  感じられるやもしれませんが、ここでは、今後の世の中をより良く「活きてゆく」ための能力を意味しています。
    
  確かに、ここ日本の教育は、世界的にも高度とされている反面、重要視されていない教育があるため、
  客観的に他国に比べ、例えばプレゼンテーション能力など、劣っている能力があるとされています。

  実際に劣っているかどうかの判定は何とも言えません。
  しかしどうであれ、あるに越したことはない能力、あると好ましい本質敵な能力というものが存在します。

  なぜならそれらの能力は、貴方の人生をよりハッピーにすることができるためです。

  その意味でも、当該サイトでも重要視しているファイナンシャルリテラシー(お金の知識)なども、
  今後の世の中ではまさしく必要で、貴方をハッピーにする知識であり能力です。

  日本の政治経済や景気対策は個人で行うことは難しいため、どうしても受身な立ち位置になりがちな環境に
  おいて、主体的にご自身の能力を高めることこそ、今後の世の中に必要でありましょう。
  
  この記事がいわんとしている、今後「必要な能力」も、日常生活において私達が少なからず活用している
  能力です。そして実は、一般社会で直ぐに修練をはじめることのできる能力です。

  そしてご自身で将来を見据え、思考し、チャレンジをする方が増えれば増えるほど、産業の力となり、
  グローバル社会の中で日本のプレゼンスを示し、未来への繁栄を築くことができるではないでしょうか。

  ・・・・下記のご紹介記事は長いため、この位にして、早速をご覧ください。

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  企業の倒産やリストラが相次ぐ昨今。グローバル化による外国人採用の増加や、
  65歳までの雇用義務化など、ビジネス環境は日々刻々と変化している。

  そんな厳しい環境を生き抜くために必要になるのが、「ソフトスキル」だ。

  「ソフトスキル」とは、コミュニケーション、語学力、リーダーシップ、ファシリテーションなどのスキルを指す。
  これまで日本では、ロジカルシンキング、マーケティングなどの「ハードスキル」が注目を浴びてきたが、
  今後10年は「ソフトスキル」の重要性が増してくる。

  では、これから求められる「ソフトスキル」とは何か? リクルート出身で民間人として初めて東京都の
  公立中学校校長を務めた藤原和博氏と、ビジネス・ブレークスルー大学(以下BBT大学)経営学部教授で
  デロイトトーマツコンサルティング ディレクターのキャメル・ヤマモト氏に聞いた。

   ◎ 自己紹介とプレゼンの決定的な違い

  --- まずは、お2人が重要だと思うソフトスキルについてお聞かせください。

  藤原: これからの時代に必要なソフトスキルを考えたときに、第一に挙げられるのが「情報編集力」。 
  たとえば、「なぜマクドナルドはハンバーガーとポテトとコーラを一緒に売るのか」ということです。

  おそらくハンバーガーだけを売っていたら、マクドナルドはあそこまで成長しなかったでしょう。
  ただ単に3つを足しているよりも、付加価値が増殖しているんですね。

  必要なのは掛け算なんです。私の場合、「リクルート×校長」の掛け算をして、両方でマネジメントの
  力を証明したから、価値が3倍くらいに上がったんです。実際、リクルートのフェローでもらっていた
  年収は校長になって3分の1くらいに下がりましたが、校長を辞めた瞬間に5倍に膨れ上がりました。

  もしリクルートにいたままだったら、おそらく価値は暫減していたでしょう。

  キャメル: 私は「強みを作り、生かしきる」ことだと思います。

  皆さんも何かの「強み」は持っていると思うのですが、その「強み」をプレゼンして人を引きつけながら
  戦っていく、という意識がないと生き残れません。

  それに、せっかく生まれてきたのに自分のポテンシャルを出せない人生なんてつまらないじゃないですか。
  自分を出すことによって皆から刺激をもらい、育ててもらうことにもつながります。

  藤原: 確かにそれは必要ですね。
  
  ただ、それが単なる「自己紹介」でなく、相手に伝わる「プレゼン」にすることが重要です。
  自己紹介は、ただ単に自分の頭にあることを説明すること。
 
  いくらやっても、相手の頭の中にその像がきちっと描かれるかどうかわかりません。
  それはパワーポイントでやろうとどんなツールを使ってやろうと同じです。

  大事なのは、自己紹介ではなく、プレゼンをやることです。
  仮にこの講演が終わってから私に話しかけようとしている人がいたとして、初めに名刺を出すようでは
  アウトです。初対面の人に会って、まず目と目を合わせニコっと笑って、その後、相手の記憶に残る
  ことを言えるかどうか―名刺なしで相手の頭の中に自分の像を描かせる訓練を徹底したほうがいい。

  --- 日本人は一般的に、プレゼンが苦手だと言われています。外務省に勤務したことがあり、海外での
  滞在経験も多いキャメルさんは、そこをどう克服したのですか?

  キャメル: 私の場合はキャメルというネーミングですね。

  10年以上前、Eメールを持ち始めたときに、なんとなくアドレスに「キャメル」とつけてみたんですね。
  そのアドレスを長く使っていくうちに、自分の名前にもキャメルを使ってみようと思いまして、
  外国の方に会うたびに「My name is Camel Yamamoto」と名乗るようになったんです。

  すると当然、相手は「Why?」と聞き返してくるので、思いつきで「昔、エジプトにいたからだ」と
  言ったり、ヨガをやっていたので「ラクダのポーズ」を決めてみたりしました。自分のユニークさ
  をさりげなく出せるようにしておけば、英語がさほどできなくても、すぐに相手の心をつかむことが
  できるんです。

  ――それは、すごいインパクトですね。

  藤原: みんなミドルネームをつけますか(笑)。

  キャメル: こういった講演会だと、外国人が来ると勘違いしている人が多く苦労しますが(笑)。

  ◎ 努力をすれば、「1万人に1人」になれる

  ――藤原さんにとって、ソフトスキルがある人とは、どのような人物だと思いますか?

  藤原: 具体的な名前を挙げればきりがないし、スティーブ・ジョブズだと言われても、
  「それはそうだけど、なれないじゃないですか」という話になってしまいますよね。

  では、どういう人にソフトスキルがあるのかというと、先ほども言った掛け算ができ、
  付加価値をつけることができる人だと思います。

  こういった講演を聞きにきて勉強しようと思う人ならば、既に会社の中で「100人に1人」くらいには
  なっていると思うんです。

  でも、それだけでは、ただの「100人に1人」で終わってしまいます。

  重要なのは、ほかの異分野でも100人に1人になって、それを掛け合わせることなんです。

  たとえば、お笑い芸人になりたい人がいて、その人が明石家さんまになることは難しいでしょう。
  彼は100万人に1人の人ですから。でも、努力すれば「100人に1人」くらいにはなれる。

  お笑い芸人ではなくても、この会場にいる全員を笑わせることができる人はザラにいると思います。

  同様に原宿のカリスマ美容師になることは難しくても、居住地域で一番の美容師にはなれるかも
  しれません。その「100人に1人」と「100人に1人」を掛け合わせて、「お笑い美容師」という職業を
  自分で作って徹底的に売り込んでいけば、100人×100人で「1万人に1人」になることができます。

  それが、先ほど、キャメルさんが言った「強み」ということでしょう。

  重要なのは、努力すれば100人に1人には必ずなれるということです。

  何も、ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授のような天才になれとは言っていないんです。

  100万人に1人は難しいかもしれないけど、「100人に1人」の力を掛け合わせば、
  「1万人に1人」になれることを覚えておいてほしい。
 

  --- 情報編集力にプレゼン能力、付加価値を高める掛け算と、この先10年も食えるソフトスキルが
  どういうものなのか、だいぶ見えてきました。最後に、どのようにすればソフトスキルが身につくのか
    を教えてください。

  キャメル: まずは、やりたいことを紙に大きく書くこと。

  そして、5年、10年経ってそれが実現できたらいいと思うのではなく、
  今すでに始まっていることだという意識を持つことです。

  とにかく、やりたいことを3ヵ月続けて習慣化してください。

  それが続けられなかったら自分に根性がないという可能性も十分にありますが、
  やりたいことを思い切って変えてみてもいいかもしれません。

  言い換えれば、きちんと続けられることを見つけるということです。

  ◎地域コミュニティで、「名刺抜きのプレゼン力」を鍛えよ

  藤原: 習慣化ってすごく大事ですよね。

  僕も情報編集力をつけるために、組み合わせてつなげるということを毎日やっていたら、
  頭の中がそういう構造になっちゃったんですよ。

  PETボトルを見ても、水を入れる以外に何か使い道はないかと常識を疑ってかかってみる。
  どんなバカな組み合わせでもいいから、とにかく考えてみること。

  電車に乗っても、携帯をいじっている人と本を読んでいる人の割合を計算してみるとか、
  そういうものに興味を持っている人が最後には勝ちますよ。

  キャメル: なるほど。私は、知らない人に話しかけるという実践をしています。

  喫茶店で仕事することが多いんですが、隣の人の話が面白くて、作業そっちのけで
  そっちの会話をタイピングしていることがよくあります。

  ナンパをしろということではなくて、まずは話を盗み聞きし、面白いことを言っている人がいたら、
  「もうちょっと聞かせてくれますか」と話しかけてみるといいと思います。

  藤原: 一歩、間違えば不審者ですよね(笑)。しかも、キャメルという名前だし。

  キャメル: はい(笑)。だから盗み聞きを慎重にやらないと。

  --- 先ほど話題に上がった、プレゼン能力が必要になりますね。

  藤原:そうですね。名刺は言うなれば最強のブランド。

  三菱だったり、三井だったりは、会社が多額の投資をして何十万人が作り上げてきたブランドですが、
  ブランドに守られるほど、自分ブランドが確立できなくなる。

  名刺なしのプレゼン力を鍛えるには、小・中学校やテニスサークルなど、
  地域のコミュニティに参加すると、すごく練習になりますよ。

  そういうところで名刺を出すわけにはいきませんから。

  本来、コミュニケーションはリスクがある投資なんです。

  リスクがあることに挑戦しなければ、大きなリターンを得ることは絶対にありません。
  どのように掛け算して付加価値を高めていくか。何も独立しなければできないことではありません。

  今いる会社にい続けたとしても、「組織内自営業者」の意識を持てば、組織を利用して
  ユニークな存在になれると思いますよ。

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 引用抜粋元:東洋経済オンライン 

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