■ 【人生とお金】 社員を奮起させる「心の報酬」とは(第1回)
  
  みなさん、こんにちは。
  
  早速ですが、表題の件、読者のなかにも該当されている方は多い
  のではないでしょうか。必ずしも、経営者の方のみならず、社員
  の方にとっても関係してくる「心の報酬」。

  昨今の日本経済を皮切りに、幅広い世代から日本の将来に向け、
  不安が沸き起こっているのはご存知のとおりで、今後まさに、
 「心の報酬」が日本に必要になってくることは必至だと考えています。

 
  さて今回は、そのような将来に向け、中小企業から大企業まで、各組織における今後のマネジメント、
  経営について考察してゆきます。全3回の予定となっていますので、宜しくお願いいたします。

  さて、早速考察してゆきましょう。

  世の常として、景気が後退し売り上げや利益が落ちると、経営にとって人件費の負担が重くのしかか
  るのは周知のとおりですね。

  そしてその人件費は、概ねコスト全体に占める割合が大きく、経営が逼迫すると実にやっかいなもの。 
  もちろん人ありきでビジネスが成り立つことから、このビジネスの起点をなんとか死守したいという
  思いと、その人に強く影響する金銭のため非常にシビアな問題です。
 
  ですがそのような感情を今は置いておきまして、あくまで方法論でお話しますと、
  人件費が負担なら削ればよいのだが、その方法は、一部特定の人の給与を減らすか、
  一部特定の人に辞めてもらうか、全員の給与を一律に減らすかしかありません。

  そして、このどれにも「法律」の壁が立ちはだかり、そう簡単には実施できないのです。

  では一体、企業はどのようにしてこの人件費による経営利益の圧迫という問題に対応すれば
  良いのでしょうか。

  それは、減らせないならこれ以上増えないようにする、という方法しかないのです。

  具体的には「昇給率を一律にダウンさせる」「昇給者や昇格者を極端に減らす」などの
  アクションになります。
  
  しかし、このような施策がとられた場合に、最も割を食うのは、少ない給料で大きな貢献をしている
  若手から中堅社員です。

  とくに景気の後退がなければ確実に昇格や昇進を果たしたであろう優秀な社員は、
  納得がいきませんね。

  その様な人たちは特に、モチベーションダウンは必至で、組織にとっても大きなマイナスになります。
  
  下手すれば、この環境でも成長している会社に転職することも考えられるし、可能性を模索する
  社員も少なくないかもしれません。
 
  そこで今回は、このようなない袖は振れないという環境のなかでも、優秀な若手や中堅を筆頭に、
  多くの社員のモチベーションを維持していくためにできることについて考えてみたいと思っています。


  組織に属する人間は、ひとつの重要な資源であり資産であるが、単なるシステム部品ではありません。

  感情を持つ生身の人間であり、働く意味や組織のなかでの自身の存在意義を常に問い続けている
  生き物です。
 
  お金も働くうえで非常に重要ではあるが、それ以外にも、仕事の面白さ、仲間との良好な人間関係、
  権力や地位など、さまざまなものへの欲求も持っています。

  当たり前でしょう。

  そしてそのような「人」、お金が出せない「現実」に対し、「不景気が諸悪の根源だ」と
  嘆いていても、ことは始まりません。

  他の欲求に応えることに時間と労力を使ったほうが賢明でしょう。

  ここではこのような欲求に応える行為を、「インセンティブ(達成意欲を高める源泉)を与える」と
  呼び、次回からは、そのインセンティブについて具体的に考察を深めてゆきます。

  ではまた次回。

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